リウマチの治療で大切なこと
専門の先生に早期に適切な診断と治療を受けること
- 手足の指、手首、首やあごなど、日常的によく使う小さな関節から始まり、1つの関節のみならず、左右対称の関節や全身のいくつかの関節に炎症が起こることが特徴です。
- とくに朝、起きたあとにこわばりを感じたり、階段昇降、台所での洗い物や部屋の掃除など、いつもの行動に不具合を感じたら要注意です。
- 確定診断のために、造影MRIまで行うことがあります。
- 関節破壊は、発症後数年間に進むことが多いため、早期に専門医による適切な診断と治療を受けることが大切です。
色々な科の先生方と連携を取りながら治療すること
- 関節リウマチは、関節のみならず、全身の病気です。
- 肺、肝臓、甲状腺などの病気を持っている患者様にどうするか。
妊婦、周産期の患者様にどうするか、多くの問題があります。 - それらの問題に適切に対応するためには、呼吸器科、消化器内科、内分泌内科、産科・婦人科、皮膚科、メンタル科など他科の先生方と密な連携が必須です。
- 各科先生方の得意分野を生かしながら、診療に当たります。現在、当院通院中のほとんどの患者様は、病診・診診連携を利用されています。
介護面からのサポート
年を重ねるにつれて、腎機能や肺など心身機能が衰えていきます。
そのような方に、生物学的製剤などの強力な治療を行うと、肺炎などの合併症を発症する危険性が高まります。ご高齢の方では特に、トータルケア(生活環境を整え、バランスのとれた食事の提供し、適度な運動による筋力強化などを十分に配慮した上で、治療すること)を行うことで、初めてより安全なリウマチ診療ができると考えます。
私たちは、トータルケアを行うため、居宅介護支援事業所を開設しました。近隣の介護施設と連携をとりながら、リウマチを患っている方に適切な介護サービスを提供します。
また、高額な医療費等、医療面以外で、解らないこと、お困りのことがございましたら、ご気軽にご相談ください。
現在の状況
- 現在、約100名のリウマチ疾患の方が通院されています。多くの方は、寛解(状態が落ち着いている)しています。肺や腎臓などの機能に問題があるために、リウマトレックスを使用できない方には、治療に苦渋しています。
- エンブレル、ヒュミラ、レミケード、シムジア、シンポニー、オレンシア、アクテムラ、ケブザラ、ゼルヤンツ、オルミネント全ての生物学的製剤及び分子標的薬の使用が可能です。
- リウマチ認定看護師が、自己注射指導及び心身両面から患者さまをサポートします。
- LCAP 白血球除去療法5cool 近隣の病院と連携を取って行います。
- リハビリテーション関節機能の維持、筋力強化を目的に行います。
- リウマチの前足部変形については、当院にて手術を行なっています。
その他、手術が必要な患者様は適切な病院へ紹介致します。